今年は荒れそうな気配が漂うフェブラリーS。というのも、今年は有力馬が前に揃っており、ペースや展開が非常に読みづらい状況となっている。さらに人気馬が飛ぶ可能性が高く、荒れるレースの条件は満たしている。
1番人気の最有力候補にあがっているのが昨年のジャパンダートダービー(G1)の覇者で、チャンピオンズカップ(G1)2着馬のノンコノユメ(牡4)だ。まるで芝を走っているかのような鋭い脚質を武器にこれまで数々の人気馬を差してきた。不思議とこれまで一番人気に推されたことはなく、今回が初めての1番人気となりそうだ。「今年は逃げ・先行馬が多いので単純にハイペースになって差し馬に有利な展開になりそう」と予想するのも良いが、ノンコノユメの差しが届くにはハイペースになることが必至。先行争いが激しくなったり、早仕掛けによってペースが早くなることももちろん考えられるが、後ろに強烈な末脚を持つノンコノユメが控えているなら先行勢もそう簡単に有利な展開にはさせてくれないだろう。前が牽制し合って団子状態になってスローになるという展開も考えられる。1番人気に推されるようならなおさら意識される存在で、危険な人気馬であると言える。
ノンコノユメに次いで人気を集めそうなのは前走根岸Sを優勝したモーニン(牡4)。前走の状態が非常に良かっただけに今回良い状態をキープできているかどうか。賞金加算をしないと同競走に出れなかったことから前走をメイチと見るファンも多く、絶対的な信頼はおけない。前走まだまだ余裕のある仕上げで好走したタガノトネールやグレープブランデーあたりに負かされるなんてことも十分あり得る。
混戦ムードの先行勢に加えて、人気上位の2頭であるノンコノユメとモーニンが飛ぶ可能性が高い。となれば荒れる可能性は十分にあると見てよいだろう。今年は思い切って人気馬を切って、近走凡走して人気急落馬の巻き返しに重い印を打ってみるのもありかもしれない。